トマル ユウサク
TOMARU YUSAKU
戸丸 優作 所属 センター 国際交流センター 職種 講師 |
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言語種別 | 日本語 |
発行・発表の年月 | 2019/03 |
形態種別 | 論文 |
査読 | 査読あり |
標題 | 移動する定点観測者 ―サミュエル・ベケットのフランス語短編小説3作品の一人称について― |
執筆形態 | 単著 |
掲載誌名 | テクスト研究 |
掲載区分 | 国内 |
出版社・発行元 | テクスト研究学会 |
巻・号・頁 | (15),37-56頁 |
総ページ数 | 20 |
概要 | サミュエル・ベケット「終わり」「追放された男」「鎮静剤」『初恋』は一人称の語り手兼主人公「わたし」が自分の体験を語っている。「終わり」「追放された男」「鎮静剤」は一人称の語り手兼主人公が市街地や郊外、海辺などをさまよい、そこでの人々との出会いなどを語る物語である。これらの 3作品では語り手「わたし」相互の緩やかなつながりが仄めかされているものの、同一人物を描いているという保証はない。これらの短編を通して、語り手の語り方は作品を追うごとに変化していく。「鎮静剤」の語りが再帰動詞を多用した中動の語りとなっていることに着目して分析を試みた。フランス語での再帰動詞の使用について考える上で、他作家のフランス語作品とベケット自身の英語作品との比較も行いながら、バンヴェニストやブランショの議論を援用し、フランス語で一人称の語りを書き始めた時期のベケットの文体実験を明らかにした。 |