オオワダ トモフミ   OWADA TOMOFUMI
  大和田 智文
   所属   社会学部 人間心理学科
   職種   教授
言語種別 日本語
発行・発表の年月 2025/03
形態種別 論文
標題 個人特性および行動価が内集団・外集団のターゲットに対する態度および印象に及ぼす影響―集団メンバー全体への波及効果に着目して―
執筆形態 単著
掲載誌名 江戸川大学紀要
掲載区分国内
巻・号・頁 (35),251-267頁
総ページ数 17
担当区分 筆頭著者,責任著者
著者・共著者 大和田智文
概要 現代社会において,性差別といった集団間差別の話題がニュースの紙面をにぎわせている。こうした社会問題
を踏まえ,本研究では,集団同一視,個人志向性および社会志向性の程度と行動価の違いが,内・外集団のター
ゲットの行動,およびターゲットの所属集団(メンバー全体)に対する態度および印象評定にどのような違いを
もたらすかを検討した。その際,おおよそ高等学校卒業以上の学生517 名(男性235 名,女性282 名)を対象にWeb 回答式の調査を実施した。本研究では,集団同一視,個人志向性・社会志向性,所属集団(内集団 vs. 外集団),行動価(援助行動 vs. 窃盗行動)を独立変数として調査を計画した。検討の結果,内集団の行った社会的に好ましくない行動に対する評価は外集団よりも肯定的であり,外集団の行った社会的に好ましい行動に対する評価は内集団よりも否定的であった。また,社会的に好ましい(あるいは好ましくない)行動を行った内・外集団のターゲットに対する印象が形成されたのちに,その印象が集団全体の印象を左右するという間接的な評価プロセスの存在が示された。このことは,ポジティブなことを行った内集団のターゲットに対してはそのターゲットがより肯定的に,ネガティブなことを行った外集団のターゲットに対してはそのターゲットがより否定的に評価され,さらに,それらの評価はターゲットの所属集団全体へと波及することを示す結果といえる。今後は性差別以外にも,内集団バイアスが関連するさまざまな事象や行動における反応バイアスについて明らかにしていくことが期待される。こうした視点は,国際化時代における人間理解の深化や国家間の紛争解決にとっても重要であろう。